冷やしパソコン、はじめました。その後
2022/08/28
「冷やしパソコン〜、はじめましたぁ〜!」(AMEMIYA風)
というブログを、ちょっと前に書きました(▶ 冷やしパソコンはじめました)。
そういう看板をお店の前に立て、どういう効果があったか、今回は経過報告のブログです。
【Plan&Do】店頭看板とニューズレターに同封
と、いうことで皆さま、こんにちは。パソコンショップPC-Boh店員・まんが集客デザイナーの島です。
店頭看板
情報探索動機という「どういうこと? 知りたい!」と思わせ、新規のお客さんが入店していただくような行動をしてもらうPlanです。
その行動を起こしていただくために店頭にこの看板を作成しました。結果的に入荷した50個完売をめざします。
ニューズレター同封
また、ちょうどその時期は、顧客の皆さん(1度でもうちのお店を利用された方)専用のニューズレター「Boh通信」を発送する時期だったので、そのなかに冷やしパソコンのチラシを同封しました。
こちらは、看板よりも内容を詳しく書いてみました。
【Study】やはり絆顧客は強い。そして鱗片を掴んだかも!
結果として17個は売れました。
通常はPDCAサイクルというものをしますが、私はワクワク系マーケティング実践会で勉強&実践してますので、それに習いますとPDSAをします。Sは勉強StudyのSです。
さて、結果ですが、まず、看板に関しては、結構立ち止まって「???」となっている顔が多かったですが、それが入店の動機になるまでには至らなかったようです(毎日&終日お店にて見張っていたわけではないのですが)。この段階では。
それとは対照的に、ニューズレターやミッションレターに同封した約250枚を見て、「冷やしパソコンある?」と聞いて来るお客さんが、多数いました。しかも、この冷やしパソコンのみを求めに、わざわざ来店されたのです。また、店長やスタッフとお話をされているなかで、店頭の以下のディスプレイを見て購入する方もおりました。
売り場に出して一ヶ月くらいで全部で17個は売れました。価格が手頃なのもあります。やはり絆のある方へ送るニューズレター同封のほうが効果があるようです。「あの店が売っているものだから、買おう」という信頼とも言えます。
しかーし、私は看板を見た新規のお客さんの感性を動かして、入店して欲しいのです。なぜなら、絆があるお客さんはあくまでも店長や店頭スタッフが築きあげたものだからです。たしかにその絆を次へつなげる仕組みを作ることこそ、大切なことですが、今の状況だと、絆便乗系の手法でしかありません…決してそれは悪くないのですが甘えたくない的な(笑)。
新規のお客さんを入店させる強い動機付け…本当に感性について深く考えないといけないと思いました。
そもそも、情報探索動機として機能していたのか?
と、外化しているうちに、ひとつ思い付きました。「冷やしパソコンはじめました」だけでは、「???」とは思うところまでは確認したのですが、道を歩いている人を入店させるだけの動機付けが弱いのではと仮説をたてました。こういうことを仮設・分析するのはなかなか難しく、「効果なかったね〜」で終わってしまうものです。
ともあれ、原因を考えました。なぜ入店してもらえないのか?…お客さんに、次どういう行動をとって欲しいか書いてないから?
いや、しかし情報探索動機で有名な(?)「福山雅治に抱きしめられているようなコーヒー」や「あのプリンあります!」等の情報探索動機は行動を示してません(この辺はワクワク系な話です)。
そこで更に考えました。「あのプリン」はプリンとわかっています。「福山コーヒー」もコーヒーと商品が明確です。効果のあった冷やしパソコンのチラシも商品が冷却ファンであることが写真でわかります。しかし看板だけは商品が不明であるのです(以下図参照)。
と、いうことで、看板に写真を入れることにしました。
もうひとつの原因
さらに、効果が出ない原因はもうひとつ考えられました。この時期、雨の日が多かったんですね。雨の日は看板を出せなかったので認知できる期間が少なかったのでは…。ここは、雨除けのレインカバーを購入し、風が強くなければ看板をだせるようにもしました。レインカバーは文字が見えづらくなりますが、なにも無いよりいいでしょう。
【Action】いろいろやっていると、声が聞こえてくる!
看板に写真を入れ、イメージがわくように
はい、こんな感じです。
これなら、冷やしパソコンがどんなのか、イメージが湧きやすいでしょう。
実際にお客さんの声を生できくことが出来ました
実はこの看板を作っている最中なので、この看板が外に出てないときなのですが、ある年配の男性のお客さまが来店されました。
「○○置いてませんか?」○○は機器の名前です。あいにく置いてなかったので、スタッフが無いことを伝えると、
「そうですか〜。ところで、冷やしパソコンってなんですか?」と店頭のPOPや商品を見て「あ、これのことかな?」と言われました。
何度も言いますが、その時はちょうど看板を出していなかった日です。
「いや、この前、店の前を通ったら、冷やしパソコン¥378円っていうから、なんだろうね?食べ物かね?と妻と話していたんだよ」とおっしゃりました。
おお〜! ご覧になったのはたぶん、この看板です。
情報探索動機としては、情報を探索させたくなったので、一応の成功を収めつつ、しかし、入店にいたるだけの強い動機ではなかったという仮説が証明された瞬間でした。
また、実はこの看板の裏には、スイカの看板も書いたのです。それがこちら
お客さんはこのスイカに対してもいろいろ聞いてきたのです! ちょうど、スイカも売り切れてなくなったところだったんですよね。
え?スイカで効果出てるじゃん、とおもうかもしれませんが、効果を測る前に常連さんに全部売れてしまうという現実があり(笑)数量もすくないですし、この看板については今回言及しないことにしたのですが…。
話はもどって、お客さんは他の動機で入店されました。いわゆる「○○置いてませんか?」ですね。これが入店動機ですね。
ですから、冷やしパソコンは野球でたとえるなら、ホームランではなくヒットと言う感じですね。そして、スイカものことも聞いて来られたわけですから(しかもあれば買っていたので)、これもヒットです。つまりスリーランホームランとい言ってもいいのではないでしょうか?
今回のポイントは「買っていただく」ではなく、「入店していただく」ですので、「買う」はそのあとの店頭POPの仕事として、今回は切り離しています。
スイカ看板、さらに仕事をする!
話のついでではないですが、実はまた、このスイカ看板をみて、ご夫婦が入って来ました。
「車から、おいしそうなスイカの看板を見て。え?売り切れなんですかー残念だなー。」と。売り切れ御免と書いてあったんですが、それでも確認で入って来てくれたのです。
奥さんはそれで終わりだったんですが、旦那さんは店内をぐるっとまわりはじめ、「うわー懐しいパソコンがおいてある!」と。
実は、旦那さん相当のパソコンフリークといいますか、そういうメーカーに勤めていたそうです。
うちの店自体にもともと興味を持っている方で、今回このスイカで奥さんをさそって、偶然を装って入ってきた感じ…なのかもしれません。そんな空気がバリバリありました。
この場合、逆パターンになります。入店の動機として、「パソコンを売っているお店」だけでは入店動機に至らなかった(ヒットですね)。しかし、美味しそうなスイカもあるし、奥さんも行ってみたいっていうし…(ここでホームラン笑)ということで、ツーランホームランだったわけです。
動機になるものを散りばめて、ヒットを小刻みに出す!
このタイトルが答えですが、今回学んだことは、 入店させる(ホームラン)を狙うことも大切ですが、ヒットを刻んで入店してもらう手もあるんだなと思いました。
つまり、動機づけは多いほうがいい、と思いました。
たしかに「パソコン壊れたんだけど修理して」というお客さんはソロホームランですが、あくまでもニーズに答えたり、ソリューションサービス(顧客の抱える課題を解決する)の一貫です。
今回の冷やしパソコン大作戦は「価値創造」の分類に入ると思いたいです(ここはまだ確信がもてない〜)
【困った人×助ける人】という関係性から、【毎日の人生を少しハッピーにしたい人×それを教えるマスター】の関係に1ミリくらいかもしれませんが、近づく活動が出来たのではと思いました。
だって、お店に入ってくる人、なんかしらワクワクしていたもの!笑
共通語になった!
これはどういう事かといいますと、お客さんと世界を共有するひとつの要素として「共通言語を持つ」ということが大切なんだということを勉強したのですが。
この「冷やしパソコン」正式名称は冷却ファンとかそんな名前なのでしょうが、わたしが勝手に「冷やしパソコン」と命名し、看板に、そしてチラシに書いたことにより、お客さんもスタッフもみんなで「冷やしパソコン」と呼んでくれたことが大きかったです。
「冷やしパソコンってなに?」
「冷やしパソコンってどれ?」
「冷やしパソコン、買いに来ました〜」
「冷やしパソコン2つお買上げいただきました〜★」
なんとなく、世界を共有する共通言語っぽい意味の鱗片が見えた気がしました(^o^)。
総括
一度反応のあったチラシは飽きずに反応が落ちるまでやってみる。
ということで、今回のニューズレターにも冷やしパソコンを同封しました。しかし、最近肌寒くなってきたので、季節的に動機づけが失敗したな〜と今更ながらに気づくという…orz。
ちなみに同封したものは2代目を経て3代目へ。
振り返ってみますと、とにかく楽しくできました。
反応があるから、楽しい。なまの声が聞こえて、楽しい。それが成果に結びつけば、もっと楽しい。プラスのスパイラルに入ればいいなとおもいました。
これはまさに今書いていて思ったのですが、楽しむ、楽しんでもらう店作りをすることなんですよね。看板ひとつでもワクワクすることを書けばいいんだなと。
↑いや、この表現このまま読むとすごく危険なんですが、実際は、看板で演出はしないんです。プロデュースでも、ディレクションでもない。当然ウソも書かない。ただ「この世界に飛び込んでみたい」そういうコトの中にモノを埋め込んだ看板を書けば良いんだと思いました。
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